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3.口承文学テキスト(基本編)


 
知里幸恵 『アイヌ神謡集』 岩波文庫 1978年。税込483円(本体460円)。入手可。下本は郷土研究社1923年。原文対訳。さほど大部ではありませんが、伝承者自身による記念碑的なテキスト集です。知里幸恵は夭折しましたが、生誕100周年にあたる2003年には関連図書が多数出版されました。
 
知里真志保編 『アイヌ民譚集』 岩波文庫 1981年。品切れ。ただし古書で比較的簡単に入手可。下本は郷土研究社1937年。原文対訳。ここに収録されたテキストはウエペケレの中でも「パナンペ・ペナンペ譚」といわれるもので、一種の笑い話的那ものです。ちょっと卑猥な話などもあります。
 
久保寺逸彦 『アイヌの昔話』 三弥井書店 1975年。品切れ。古書にて入手可。日本語訳のみでアイヌ語テキストは含まれていません。ただ、原文にかなり忠実な訳と思われます。上記『アイヌ叙事詩 神謡・聖伝の研究』(1977年)の類話が散文説話として採録されていて貴重です。
 
村崎恭子編訳 『浅井タケ口述 樺太アイヌの昔話』 草風館 2001年。 定価9000円+税 CDは別売15000円+税。入手可。原文対訳。音声付資料としては安価。ただしサハリン(樺太)方言なので、北海道方言の知識だけではちょっとわかりにくいかも。北海道とはちょっと趣きの異なったサハリン(樺太)の口承文学にふれることができます。
 
村崎恭子 『カラフトアイヌ語・資料篇』 国書刊行会 1976年。 品切れ。入手困難。原文対訳。口承文学資料のほかに会話資料も収録されています。巻末語彙集も貴重。なお、本書には姉妹編の『カラフトアイヌ語・文法篇』もあります。

稲田浩二編 『アイヌの昔話』 ちくま学芸文庫 筑摩書房 2005年 入手可。 税込定価1260円。過去の刊行物からテキストを集めたアンソロジー。日本語訳だけだが、一般には入手しにくい話も収録されています。

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